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地域から先端技術を活かす:気仙沼市で「AI × 開発」ワークショップ開催、介護・福祉分野への応用も期待

地域から先端技術を活かす:気仙沼市で「AI × 開発」ワークショップ開催、介護・福祉分野への応用も期待

地域からの「技術的自律」を目指すワークショップ

AIやブロックチェーンといった先端技術は、多くが大都市や大企業から生まれる傾向にあります。しかし、地方こそがこれらの技術が最も活きる現場でありながら、情報や人材が届きにくいという状況があります。ウィメンズアイが気仙沼市とともに取り組む「ハッカツオン」は、国内外の開発者が気仙沼に滞在し、地域の現場課題に基づいてプロトタイプを開発するプログラムです。このワークショップは、外からの技術を受け入れるだけでなく、地域自身が技術を自分たちの課題に引き寄せて考え、使いこなす力を育むことを目指して実施されました。

自分の手で技術を試作する実践的な内容

本ワークショップは、合同会社Nordblue CTOでハッカーコレクティブ「Centrum」統括の大畑誠弥氏を講師に迎え、AIとオープンソースを活用した実践型の内容で実施されました。各回とも、講義と実践の2部構成で行われました。

講義:技術と社会の関係性を対話形式で学ぶ

午前中の講義では、「技術的自律」をテーマに、シビックテック(市民が技術で身近な課題を解決する取り組み)、オープンソース、分散システムの3つの視点から、技術と社会の関係が対話形式で学習されました。課題の当事者が自ら解決する、学びを共有する、一つに依存しないという共通の思想が確認されました。

ワークショップの様子

実践:AIコーディングツールとGitHubでアプリケーション開発

午後の実践では、AIコーディングツールとGitHubを使い、参加者それぞれが自分の仕事や関心に即したアプリケーションを開発しました。専門的な開発経験がなくても、日本語での指示を通じてブラウザ上で開発を進めることができたとのことです。第1回には10名、第2回には17名が参加し、回を重ねるごとに参加者が増えています。

共同作業の様子

生まれたプロトタイプの例と参加者の声

2回のワークショップからは、以下のような多様なプロトタイプが生まれました。

  • 地域ごとに分散している情報をまとめた熊出没マップ

  • 高齢の家族でも使えるよう、カセットレコーダーのUIにした音楽プレイヤー

  • 市の関係人口創出事業に活かせるアプリケーション

  • 市内各所のイベント情報を自動収集し、毎週メールで配信するツール

  • 市のオープンデータを活用した、公共交通(乗り合いタクシー等)のマップアプリ

  • 企業誘致業務を支援する、企業情報の整理・セールストーク提案ツール

集中して作業する参加者

事後アンケートでは、初心者を含む参加者から、実際に自分の手で開発できたことへの手応えや、今後への期待が数多く寄せられました。

  • 「全くの初心者ながら、日本語でアプリめいたものが作れたことに手応えを感じました。」

  • 「先端技術や開発は地方には遠いものと思っていましたが、実は身近なものだと気づくことができ、地域や自分のために活用したいと思いました。」

  • 「地域のステークホルダーが一緒に参加し、市民から市議会議員、県議員まで、自らの手を動かしながら、自分たちのまちの課題を解決できる可能性を感じました。」

プレゼンテーションの様子

今後の展開:ハッカツオン2026への期待

アンケートでは、今後気仙沼で取り組んでみたい課題やアイデアも寄せられており、「人口減少による地域力(地域経済の停滞、担い手不足)の低下という課題の解決」や「高齢者にもやさしい生活アプリ」など、地域が抱える様々な課題への解決策が模索されています。

本ワークショップで開発の手触りを得た地域の担い手が、9月28日から始まる「ハッカツオン2026」本編で、国内外の開発者との協働に主体的に関わっていくことが期待されます。ウィメンズアイは気仙沼市とともに、「先端技術を大都市から地方へ届ける」のではなく、「地域の現場から、技術の使いどころを問い、自らの手で試す」という実践を続けていくとのことです。

ハッカツオン2026 開催概要